カルダノ(ADA)は世界的な分散型文明に「ヴォルテール時代の到来」迫る
完全分散化に向けた開発最終段階が間近に
カルダノ(Cardano/ADA)の創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏は2024年6月9日に、カルダノロードマップの最終段階となるVoltaire(ヴォルテール)の時代が間近に迫っていることを報告しました。
Cardanoの開発段階は「バイロン、シェリー、ゴーグエン、バショウ、ヴォルテール」という5つの段階に分かれており、これまでのフェーズでは「ADAの保管や取引、ステーキング、スマートコントラクト、拡張性、相互運用性」などといった各種アップグレードが行われてきました。
Voltaire(ヴォルテール)はこの長期的な開発計画における最終段階に位置するもので、ADA保有者をはじめとするコミュニティメンバー全員でプロジェクトを運営・展開していく「完全自給自足型システム」へと移行するための重要なフェーズとなっています。
なお、カルダノの各開発フェーズは同時進行で進められているため、現在はカルダノの分散型ガバナンス(分散型意思決定)において重要な役割を果たす「Catalyst」や「Intersect」などの取り組みが既に開始されています。
カルダノの詳細はこちら
2024年6月中に「Cardano Node 9.0」登場
チャールズ・ホスキンソン氏によると、2024年6月中にはカルダノネットワークを支えるノードの最新バージョンとなる「Cardano Node 9.0」が登場する見込みだとされています。
「Cardano Node 9.0」の登場は、ヴォルテールの時代における最初のハードフォークとなる「Changハードフォーク」の準備が完了することを意味するとのことで、カルダノを支えるステークプールオペレーター(SPO)の70%が新しいノードを導入したら、ハードフォークが実施されて正式にヴォルテールの時代に突入すると説明されています。
ヴォルテールの時代では、ADA保有者による投票などで重要な決定が行われる「分散型ガバナンス」の仕組みが本格的に始動することになります。
ホスキンソン氏は「ヴォルテールの時代はカルダノの歴史と業界全体にとって最も重要な節目になる」と述べており、「カルダノは全世界に数百万人の住民を擁する分散型文明になる」と説明しています。
It looks like June will be the month that Cardano Node will reach 9.0. This means that Cardano is Chang fork ready and waiting for 70 percent of the SPOs to install the new node. Then, a hard fork can occur pushing Cardano into the Age of Voltaire.
— Charles Hoskinson (@IOHK_Charles) June 9, 2024
It's the most significant…
6月はカルダノノードが9.0に到達する月になりそうです。これはカルダノがChangフォークの準備を終わらせて、SPOの70%が新しいノードをインストールするのを待っている状態にあることを意味します。その後ハードフォークが行われ、カルダノはヴォルテールの時代に突入します。
これはカルダノの歴史と業界全体にとって最も重要な節目となります。カルダノは全世界で数百万人の住民を擁する分散型の文明となります。最先端のブロックチェーンガバナンスシステム、年間予算、財務、コミュニティ全体の知識が私たちを導いてくれるでしょう。
私たちの中には、この驚くべき旅路を10年近く歩んでいる人たちもいます。たった10年でひとつの国を築き上げたことが信じられません。皆さん全員を誇りに思います。カルダノは私たちの業界と世界に希望を与えてくれます。次の10年間も大きな変革をもたらすために努力していきましょう。
こちらの記事もあわせてどうぞ
真の分散化に向けた準備は着々と進む
カルダノは「真に分散化されたブロックチェーン」を実現するための準備を数年前から進めているため、現在はカルダノネットワーク全体が世界中に点在するステークプールオペレーター(SPO)によって支えられている状態になっています。
ブロックチェーンネットワークを真に分散化された状態に保つためには、SPOへの委任を分散させる必要がありますが、最近ではAtrium LabによってSPOへの分散委任を可能にする「ステーキングバスケット」と呼ばれるサービスの開発も進められています。
また、先述したIntersect(インターセクト)はカルダノの開発・運用をコミュニティ主導で運営するための会員制組織となっており、今年4月にはその日本支部となる「Intersect Japan Hub」も設立されています。
さらに最近では以下のような様々な連携も発表されているため、今後はコミュニティ主導のカルダノ運営が本格化し、世界中でカルダノの技術活用が進んでいく可能性があると期待されています。
【最近発表されたカルダノ関連の連携】
- ブロックチェーンシンガポール研究所との提携
- ブラジル国営エネルギー会社との提携
- ドバイ警察との協力
- アルゼンチン:エントレ・リオス州との提携
- Huawei CloudとEMURGOの提携
- ドバイ・ブロックチェーン・センターとの提携
- ブエノスアイレス大学法学部とのMOU締結
こちらの記事もあわせてどうぞ