ブロックチェーンで「ヘルスケア業界」のコスト削減へ|医療・健康保険会社がIBMと提携
医療健康保険サービスなどを提供している米国企業「Aetna(エトナ)」をはじめとする複数の保険会社は「IBM」と提携を結び、ヘルスケア業界のコスト削減を目的としたブロックチェーンネットワークを構築することを発表しました。
こちらから読む:ヘルスケア業界のコスト削減に役立つ「ブロックチェーン技術」とは
健康・医療保険業界の「データ共有ネットワーク」
世界中で3,900万人を超える顧客にサービスを提供しているとされる医療保険会社「Aetna(エトナ)」、ヘルスプランプロバイダーの「Anthem(アンセム)」、米国最大規模の顧客数を有する健康保険プロバイダー「Health Care Service Corp」、そして金融サービス会社である「PNC Bank」は、"保険金の請求・支払いの処理"や"ディレクトリの管理"のためにブロックチェーン技術を活用し、コンピュータネットワーク上でデータベースを共有する予定であることを発表しました。
ブロックチェーン技術を使用することによって、機密データの共有方法を改善し、取引をより効率的に行うことができるようになります。
「PNC Bank」の財務管理部門で幹部を務めているChris Ward(クリス・ウォード)氏は『ブロックチェーン技術を使用することによって業界を悩ませ続けている摩擦、重複、管理コストなどの問題を解決することができる』と説明しています。
また「IBM Watson Health」の支払い担当ゼネラルマネジャーであるBarbara Hayes(バーバラ・ヘイズ)氏は『ヘルスケア業界で競合する大手企業が参加するこのプロジェクトは非常に重要なものである』と語っています。
発表によると、今後数カ月の間でテック企業やヘルスケアプロバイダーなどから新しい会員がこのプロジェクトに参加する予定だと伝えられています。
ブロックチェーン技術は「医療業界」でも
ブロックチェーン技術は医療業界でも活用が進んでいます。
国連薬物犯罪事務所(UNODC)は東アフリカの医療サービスを発展させるために、ブロックチェーン技術を活用した遠隔医療や遠隔心理療法を提供している「Doc.com」との提携を発表しています。
また、韓国最大の病院の1つである「明知病院」は、機械学習プラットフォームを提供しているIT企業「BICube」と協力してブロックチェーンをベースとした「医療情報共有プラットフォーム」を開発しています。
医療業界でのブロックチェーン活用に続き、今後は医療保険会社でもブロックチェーン技術の導入が加速していくことが予想されます。これらの業界では治療を受けている患者の膨大なデータを管理・共有する必要があるためブロックチェーン技術が大いに役立つと考えられます。
医療業界におけるブロックチェーン技術の活用事例はこちら
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