イタリアの大学2校:ブロックチェーン「学位証明書」導入へ|情報操作・偽造を防止
イタリアのミラノビコッカ大学(University of Milano-Bicocca)は、学生たちの"学位の信頼性"を確保するためにブロックチェーン技術を用いた「学位証明書」を採用することを発表しました。この情報管理システムは同国で2番目に大きい大学であるパドヴァ大学(University of Padua)でも導入されています。
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イタリア・ミラノの公立大学である「ミラノビコッカ大学(University of Milano-Bicocca)」は、学生たちの学位の信頼性を高め、より安全かつ合理的に情報を管理できるようにするために、ブロックチェーン技術を用いた情報管理システムを導入することを発表しました。
このブロックチェーン情報管理システムは「70校近くの大学」や「9つの研究機関」及び「イタリアの教育省」で構成される非営利コンソーシアム「CINECA(チネカ)」と共同開発されており、1222年に設立されたイタリアで2番目に大きい大学である「パドヴァ大学(University of Padua)」でも採用されています。
ブロックチェーン技術を用いて学位証明書を発行することによって、正式に認証された「デジタル学位証明書」を発行することができるようになり、それらの情報が「情報操作」や「偽造」されたものではないことを証明することができます。
このツールは無料で使用することができるため、学生たちは世界中のどこにいてもこの証明書を利用することが可能であり、この証明書を提示することによって、雇用主に学位を間違いなく取得していることを保証することができます。
ミラノビコッカ大学のPaolo Cherubini(ポール・ケルビーニ)氏は、ブロックチェーン技術を用いた学位証明書について次のように述べています。
ミラノビコッカ大学は、ヨーロッパ高等教育地域の招待を遵守して、学生たちにデジタル化された学位証明書を提供することを望んでいます。
自動化されているだけでなく、実質的に改ざん・変更ができないブロックチェーン技術はコンピューターセキュリティの面における最後の新天地であり、ネットワーク上でその特徴を活かした証明書を作成することができる本物の技術です。
学生たちは「正式に認められた、編集不可能で、誰でも簡単に管理できる卒業証明書」を自分のスマートフォンやコンピューターで携帯することができます。
「ブロックチェーン技術に基づいた学位証明書」は世界中の有名大学などでも導入が始まっており、現在はブロックチェーン証明書の"国際規格"なども存在しています。このような卒業証明書や学位証明書が主流になれば「学歴詐称」などの問題にも対処することができると期待されます。
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