マレーシア・ペナン州:ブロックチェーン活用した「農産物の追跡システム」開発へ
マレーシアの代表的な観光地としても知られるペナン州は、農産物の追跡を行うためにブロックチェーン技術の活用を検討しています。食中毒やウィルスなどの被害が増加している現代社会では、食品の安全性を保証する手段として「Blockchain技術」を採用する事例が増加してきています。
こちらから読む:食品の安全性を保証できる「ブロックチェーン技術」の仕組み
マレーシアのニュースメディアである「The Star ONLINE」の報道によると、同国の農業副大臣であるSim Tze Tzin(シム・ツェ・ツィン)氏は、ブロックチェーン技術を用いたアプリケーションを使用することによって、農家と消費者の両方を支援することができると説明しています。ブロックチェーン技術を活用して農産物の情報を管理すれば、消費者は自分が購入する商品の生産情報や手元に届くまでに辿った経路などといった様々な情報を簡単に確認することができます。
ブロックチェーン技術を使用する利点としては、
・情報の改ざんができないこと
・セキュリティの向上を図れること
・業界全体の透明性向上を図れること
・仲介業者を最小限に抑えることができること
などが挙げられています。
しかし「いつ頃からプロジェクトが立ち上げられるのか」や「それらのシステム開発はどのような組織が行うのか」などに関する情報は明らかにされていません。国や地域によっては、ブロックチェーン企業と協力して開発しているケースや、独自に専門家を雇ってシステムを構築するケースなどがありますが、ペナン州の計画の詳細は今のところはっきりはわかっていません。
ペナン州ではまだブロックチェーンの活用が"検討"されている段階ではあるものの、フランスや中国、韓国などの国々や、Wallmart、Carrefour、IBMなどの大手企業は実際にブロックチェーン技術を農業の分野に役立てています。
食品の安全性がこれまで以上に重要視されてきている現代社会では、商品がどのような方法で生産され、どういった経路を辿って店頭に並んでいるのかを簡単に確認できる仕組みが求められ始めています。実際に食中毒などの被害が増加していることやその対策としてブロックチェーン技術を導入する企業が増加してきていることを踏まえて考えると、数年後には「ブロックチェーンで生産情報が確認できる」のが当たり前になっている可能性があるとも考えられます。
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