超大物YouTuber:ブロックチェーンベースの動画配信サービス「dlive」に移行
YouTube(ユーチューブ)のチャンネル登録者数で世界一の人数を誇る「PewDiePie(ピューディパイ)」が、ブロックチェーンベースの動画配信プラットフォーム「dlive」でライブストリームを開始することが2019年4月9日に発表されました。「PewDiePie」は今月14日から新しいプラットフォームでの配信を開始すると伝えられています。
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dlive(ディーライブ)とは?
dlive(ディーライブ)とは、「Lino Blockchain」と呼ばれるブロックチェーン上に構築されているライブストリーミング・動画共有プラットフォームです。ユーザーはプラットフォーム上に動画を投稿することによって独自の仮想通貨「LINOポイント」による報酬を得ることができます。
dliveは、コンテンツ制作者に課せられる手数料が非常に少ないことで知られており、その他の動画配信プラットフォームに比べ、収益化の可能性が高いことで注目を集めています。一般的な動画配信サービスでは、収入源となる広告を表示するために「一定のチャンネル登録者するを超えなければならない」または「再生回数が数百万回に達していなければならない」といった基準が定められているほか、クリエイターが獲得する報酬から半分ほどの手数料が差し引かれるのが一般的です。
しかし「dlive」のクリエイターは、集まった会費または寄付金の90.1%を獲得することができるようになっており、残りの会費はクリエイターと交流する動画視聴者に対して支払うための報酬用プールに蓄積される仕組みとなっています。このプラットフォームには月間300万人以上のアクティブユーザーと35,000人の動画配信者が存在しており、その数は現在も増加し続けています。
大物YouTuberが絶賛する動画配信プラットフォーム
今回dliveで動画配信を開始することを発表した「PewDiePie(ピューディパイ)」は、『dliveでは本当のパートナーとしての扱いを受けることができるため最高だ』と賞賛するコメントを語っており、dliveを使用している他のクリエイターのために1万〜5万ドル(110万〜550万円)相当のLINOポイントを寄付することも発表しています。
2010年にYouTubeチャンネルを立ち上げた「PewDiePie」は、9,300万人以上のチャンネル登録者数を誇っており、再生回数は210億回以上にのぼっています。しかし、最近では同氏が投稿していた動画コンテンツに対して「白人至上主義だ」という批判の声もあがっており、投稿されたコンテンツを禁止することを求める請願書も出ていました。
最近では動画配信サービスで生計を立てる人々も増加してきているものの、規制強化や報酬の対象となる基準の変更などによって、ほとんどの人々は満足できるだけの収益化を測ることはできないともいわれていました。仮想通貨やブロックチェーン技術を用いた動画配信サービスは近年増加してきているため、今回大物YouTuberが「dlive」の利用を開始したことによって、今後もその他の動画配信者などがこれらのプラットフォームに移行する可能性もあると予想されます。
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