プライベートチェーンとは?ブロックチェーンの大まかな分類を説明
プライベートチェーンとは?初心者の方でもその意味を理解してもらえるよう、ブロックチェーンの大まかな分類と説明を簡単にまとめました。
ブロックチェーンの分類
ブロックチェーンは、「暗号化技術」と「 P2P(ピア・ツー・ピア)」を組み合わせてできたデータベースシステムです。
ブロックチェーンには取引の「記録」と「承認」の二段階の作業がありますが、この「記録と承認の作業」つまり「管理」を行うのが誰なのかによってブロックチェーンの分類が分かれてくることになります。
先に分類の種類をあげるとブロックチェーンは、
- パブリックチェーン
- プライベートチェーン
- コンソーシアム型ブロックチェーン
- パーミッション型ブロックチェーン
「パブリックチェーン」と「プライベートチェーン」
ブロックチェーンの分類の大まかな分類として、
「パブリックチェーン」と「プライベートチェーン」
という2種類の分類を先に理解しましょう。
一般的に『非中央集権』と言われるブロックチェーンは「パブリックチェーン」に分類されます。
パブリックチェーン【公的、社会全体】
「パブリックチェーン」で、管理を行うのは不特定多数のマイナー(採掘者)やノードです。中央管理者はいません。
基本的には誰でもマイナーになることができるため、この点がパブリックチェーンの特徴である『非中央集権』という思想の土台をつくります。公的で自律分散的なシステムです。
「パブリックチェーン」の反対に近いシステムが、次に紹介する「プライベートチェーン」になります。
プライベートチェーン【個人的、私的】
「プライベートチェーン」で、管理を行うのは一部のノードに限られます。
管理の権限が、一つの管理主体によって一部のノードに集中していることが多いため、分散化の利点が弱くなっており、『中央集権』に近い思想のシステムになります。
しかし、厳密に分類すると
「プライベートチェーン」の全てが『中央集権的』なのではなく
「パブリックチェーン」の全てが『非中央集権的』なのでもないので
実際に導入されているシステムを分類するとほとんどがこの2種類の間に位置する分類になります。
「パーミッション型」と「コンソーシアム型」
「パブリックチェーン」「プライベートチェーン」の間に位置する分類には「パーミッション型」と「コンソーシアム型」があるので、ここまで理解しておけば具体的な思想としての違いは、なんとなく分かってくるかと思われます。
パーミッション(許可)型ブロックチェーン【許可、認可】
「プライベートチェーン」に近い分類にあたるものが「パーミッション型ブロックチェーン」です。
「パーミッション型ブロックチェーン」は、特定の管理主体が一定の権限を信頼性の高い少数のノードに指定しているため、迅速で効率的な取引承認が可能になっています。また、マイニング報酬のような正しい情報を記録するための費用が不要であるなどの利点もあります。
コンソーシアム(複数)型ブロックチェーン【協会、組合】
「パブリックチェーン」に近い分類にあたるものが「コンソーシアム型ブロックチェーン」です。
「コンソーシアム型ブロックチェーン」は、管理主体が複数の団体で構成されています。信頼の高いノード間で自律的に記録と承認が行われるため、効率的でもあり、分散化の利点を損なわないシステムになっています。
有名な仮想通貨はどれに分類されますか?
実際の仮想通貨ごとの分類に関しては、様々な側面を考慮する必要があるため、公の場で独自に分類する事は非常に難しいというのが現実です。
詳しい部分をどう捉えるかは、人それぞれでもあり その時の環境にも左右されるため、現状としてそのような誤解がトラブルを招く事で、開発者の悩みの種となっている事実もあります。このような事から、ここでの分類は控えさせて頂ければと考えております。
今回は各分類ごとの大まかなイメージを捉えて頂けると、今後の判断に役立てる事ができるのでは?と考えた上で説明させて頂いておりますので、ご理解して頂ければ幸いです。
今回のまとめ
このようにブロックチェーンは、中央管理と分散型管理の間でうまくバランスをとりながら改良が重ねられています。
今回紹介した
- パブリックチェーン(分散型管理)
- プライベートチェーン(中央管理)
- パーミッション型ブロックチェーン(許可型)
- コンソーシアム型ブロックチェーン(複数型)
の4つを理解しておけば、ブロックチェーンの導入が進む現代で、各社が目指しているビジョンの一部が見えやすくなってくるのではないかと思いますので、今回のポイントをおさえて今後の記事を楽しんで頂きたいと思います。