米上院:暗号資産に詳しいゲンスラー氏の「SEC委員長就任」を承認
米国議会上院は2021年4月14日に「米国証券取引委員会(SEC)の新しい委員長にGary Gensler(ゲイリー・ゲンスラー)氏が就任すること」を承認したと発表しました。ゲンスラー氏は米マサチューセッツ工科大学(MIT)で仮想通貨やブロックチェーンに関する授業も行なっている『暗号資産に理解のある人物』として知られています。
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米議会上院「ゲンスラー氏の委員長就任」を承認
米国議会上院は2021年4月14日に、Joe Biden(ジョー・バイデン)大統領が「米国証券取引委員会の新委員長」として指名していたGary Gensler(ゲイリー・ゲンスラー)氏の委員長就任を承認したことを発表しました。
Gary Gensler(ゲイリー・ゲンスラー)氏は元々、米国商品先物取引委員会(CFTC)の委員長を務めていた人物であり、トランプ政権時代にはマサチューセッツ工科大学(MIT)で『ビットコインやブロックチェーンが金融分野でどのように使用されていくか』などについてのコースを教えていた"仮想通貨・ブロックチェーンに理解のある人物"として知られています。
ゲンスラー氏は今年1月にバイデン政権移行チームによって「次期SEC委員長」に指名されていましたが、今回の投票では53-45という結果で承認されたと報告されています。今後はバイデン大統領がゲンスラー氏を正式に任命すると、ゲンスラー氏が米SECの新委員長に就任することになります。
なお、ゲンスラー氏は先月2日に開かれた米議会上院の公聴会で以下のような内容の発言を行なったと報告されています。
- 市場とテクノロジーは常に変化しているため、それに伴ってルールも変化していく必要がある
- 委員会と協力して「技術革新」だけでなく「投資家保護」にも取り組む
- 仮想通貨関連の詐欺や価格操作などの不正行為対策に注力する
- 海外で運営されている仮想通貨取引市場の一部は詐欺で溢れているため、仮想通貨詐欺などへの取り組みは非常に重要
- SECの管轄範囲は「政府が仮想通貨をどのように分類するか」による
- これまでと同様に「有価証券と分類されればSECの管轄、コモディティ(商品)と分類されればCFTCの管轄」となる
- 仮想通貨規制が明確化されていなかった点に関しては『SECがルールを定めて規制を明確化していくことが重要』だと考えている
米国証券取引委員会(SEC)は仮想通貨業界にも大きな影響を与えており、昨年12月に米SECがRipple社とその幹部を『未登録証券(XRP)を販売した』として起訴した際にはXRP価格が75円から20円台まで急落していたため、ゲンスラー氏の就任や就任後の取り組みには注目が集まっています。