ブロックチェーン・オークション「Andy Warhol」の作品が数億円で落札される
ブロックチェーン(Blockchain)の技術を活用した世界初の『仮想通貨オークション』では、ミスターポップアートとも呼ばれる著名な画家アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)氏の作品がトークン化され、数億円にものぼる金額で落札されました。
こちらから読む:芸術作品の所有権を守る「ブロックチェーン」の仕組み
仮想通貨オークション「Maecenas(マエケナス)」
アメリカの著名アーティストであるアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)氏によって描かれた高さ2メートルの絵画『14 Small Electric Chairs』は、ブロックチェーンベースのアート投資プラットフォームMaecenas(マエケナス)で100人の参加者に販売されました。
総額560万ドル(約6億1,600万円)にものぼるこの絵画は、世界初の『仮想通貨オークション』で約170万ドル(1億8,700万円)を調達しました。
800人以上が参加したこのオークションはスマートコントラクトを使用して実施されており、オークションの参加者は主にアジアやヨーロッパの人々を中心とした、仮想通貨愛好家、投資家、美術の専門家などが見られたと報告されています。
Maecenasはロンドンに拠点を置くFine Art GalleryのDadiani Syndicate(ダディアーニ・シンジケート)の協力を得て、仮想通貨オークションを実施しました。
ブロックチェーン技術はアート市場を根本から変える
ブロックチェーン・オークションでは、購入者がアートの一部を購入できるようにするために14 Small Electric Chairsの所有権がデジタル証明書としてトークン化されています。
これにより、オークションの参加者は、
・ビットコイン(Bitcoin/BTC)
・イーサリアム(Ethereum/ETH)
・マエケナス(Maecenas/ART)
を使って14 Small Electric Chairsの所有権の一部を購入することができるようになっています。
競売中には、Ethereumのスマートコントラクトによって600万以上ものARTトークンが利用され、最高入札額は650万ドル(7億1,500万円)を記録しました。
Maecenasの最高経営責任者(CEO)であるMarcelo Garcia Casil(マルセル・ガルシア・カシル)氏は、世界的に有名な画家による著名な絵画がトークン化され、ブロックチェーン技術を使ってオークションに成功したことを受けて「ブロックチェーンはアート市場を根本的に変える可能性がある」と語っています。
資産のトークン化は、ブロックチェーン技術の最も顕著でエキサイティングな使用方法であり、我々はこの分野のパイオニアであることを誇りに思っています。
このウォーホルの絵画は、これからさらに多くのものがトークン化される中でも一番最初にトークン化されたものとなります。
私たちは美術市場の金融革命を目の当たりにしてリードしていけることを楽しみにしています。
アート市場の民主化
仮想通貨オークションの開催は2018年6月上旬に発表されており、実際には7月25日に開催されました。
当時、この作品の予約価格は400万ドル(4億4,000万円)に設定されており、限られたエリート層の人々だけでなく、その他の新しいバイヤーでもアート市場に参加できるようにすることを目標としていました。
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ダディアーニ・シンジケートの設立者であるエレサ・ダディアーニ(Eleesa Dadiani)氏は次のように述べています。
私たちは美術投資が国際的に広がることを目指しています。
仮想通貨は市場をさらに広げ、新しい購入者を芸術品や高級品に導くことができます。
このオークションは、『ブロックチェーンと仮想通貨を活用した世界初のオークション』として開催される前から大きな注目を集めていました。著作権や所有権などの権利を安全に保護するとともに、それらの権利を明確化させることができるブロックチェーンの技術は、これからも幅広い分野で活用されていくことになるでしょう。
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