ブロックチェーン技術で「電力システム改革」分散型エネルギー管理で供給を合理化

by BITTIMES   

再生可能エネルギーにブロックチェーン(Blockchain)の技術を取り入れることによって、従来の「電力システム」をより理想的な形へと変化させることができます。一部の組織が管理する電力に依存することなく、多くの人々が自由に新たな電力を生み出し、それらのエネルギーを合理的に活用していける仕組みを構築している複数のプロジェクトをまとめて紹介します。

こちらから読む:電力システムを合理化できる「ブロックチェーン」の仕組み

非効率的な「電力供給システム」

電気は世界中の全ての国において最も重要な存在の一つとなっています。私たちの身の回りにあるものの多くは電力が必要なものばかりであるため、一部の電力の供給がストップすれば私たちは重大な影響を受けることになります。

この問題が実際に起きた具体的な事例としては「2003年北アメリカ大停電」などが挙げられます。2003年8月14日に発生したこの大規模な停電は、アメリカ・北東部と中西部の一部の地域と、カナダ・オンタリオ州にまたがる広範囲で29時間も続きました。

合計5000万人もの人々が影響を受けたとされるこの大停電では、60億ドル(約7000億円)もの金融赤字をもたらしたと言われており、航空会社や証券取引所はこの日だけで大赤字になったと言われています。この実際に起きた事例は現代の人々がどれほど電力に依存しているかを示しています。

電力はそれほどまでに重要な存在となっているものの、現代のエネルギー産業では未だに"非効率的"な仕組みとなっている部分も多く、時代遅れな発電方法への依存から抜け出せずにいることを問題視する意見も数多く出ています。

電力供給における様々な問題に対処するために、一部の起業家たちはブロックチェーン技術を活用しています。すでにいくつかの企業は実際にブロックチェーン技術と再生可能エネルギーを組み合わせた新しい電力供給システムの開発に着手しており、着々とプロジェクトを進行しています。

自立型電力供給コミュニティ|Brooklyn Microgrid(ブルックリン・マイクログリッド)

Brooklyn-Microgrid

Brooklyn Microgrid(ブルックリン・マイクログリッド)は、地域密着型のマイクログリッド(*1)を開発しています。
(*1)マイクログリッド:需要のある地域において、複数の分散型電源と電力貯蔵装置などを統合的に運用制御するネットワークを構築し、自立的に電力を供給するシステム

このプロジェクトは、ユーザーがソーラーパネルで電力を生成して蓄え、その電力を他のコミュニティメンバーと取引できる小規模なコミュニティを形成しています。プロジェクトの参加者は持続可能なエネルギーネットワークに携わり、その地域のエネルギー源を選択することができます。

電力会社の必要性を排除 ー Eloncity(エロンシティ)

Eloncity

Eloncity(エロンシティ)は、ブロックチェーン上でストレージを作成し、交換、使用することができるネットワークを直接提供することによって、電力会社の必要性を排除することができるシステムを構築しています。

同社のシステムは、ユーザーが独自のエネルギーを作り、使用・保管できるように、ソーラーパネルとともに「スマートエネルギー貯蔵バッテリー」を使用しています。また「ElonCity」のマーケットプレイスは、電力の独占を完全に回避することができるような配慮もなされています。

太陽光発電でマイニング ー SolarCoin(ソーラーコイン)

SolarCoin

SolarCoin(ソーラーコイン)は、太陽光発電を行うことによって独自の仮想通貨ソーラーコイン(SolarCoin/SLR)を受け取ることができるサービスを提供しています。この新しいマイニングシステム1メガワットの発電につき1SLRを受け取ることができるようになっており、獲得したSLRはBittrex(ビットトレックス)などの仮想通貨取引所で交換してその他の仮想通貨に交換したり、商品やサービスの購入に使用することができるようになっています。

同社は、2016年に人工衛星のデータセンターである「SpeaceBelt(スペースベルト)」との契約を結んでおり、宇宙空間に設置されるデータセンターのストレージを習得しています。2018年末からはこのデータストレージを利用することによって、ウォレットの通貨は宇宙で保管される予定となっています。

エネルギー産業を分散化する「ブロックチェーン技術」

これらのプロジェクトはまだ初期段階でもあるため、成功することは証明されていません。しかしながらブロックチェーンを用いてこのような電力関連の問題に取り組んでいるプロジェクトは、現在大きな注目を集めており、世界中で「再生可能エネルギー」を有効活用するためにブロックチェーンや仮想通貨を取り入れる動きが始まっています。

ブロックチェーンの持つ分散化された性質や透明性は、再生可能エネルギーを有効利用するための貴重なツールとなります。これからさらに多くの人々がこのような取り組みに参加することによって、地球上で最も重要な資源の1つとなっている「電力」に関する問題は大きく改善し、これまでにはなかった全く新しいビジネスも登場してくることになるでしょう。

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