韓国銀行:中央銀行デジタル通貨(CBDC)の「発行・流通テスト」2021年にも開始
韓国の中央銀行である「韓国銀行」が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を発行・流通させて正常に使用できるかどうかを確認するためのテストを2021年に開始することが「The Korea Times」の報道で明らかになりました。
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CBDC発行・流通テスト「2021年初頭」に開始予定
韓国銀行は2021年に中央銀行デジタル通貨(CBDC)を実際に発行して流通させ、正常に使用できるかどうかをテストすることを予定していると伝えられています。このテストは「デジタル通貨が現金や既存の取引手段の代わりとして機能するかどうか」と検証することを目的としているとのことです。
同銀行が2020年3月に開始した「中央銀行デジタル通貨に関する22ヵ月間のテストプロジェクト」は、分析段階にあたる"第2段階目"に突入していますが、今回明らかにされた「CBDCの発行・流通に関するテスト」は計画の最終段階の一部として2020年初頭に開始される予定となっています。
このテストでは韓国銀行のデジタル通貨研究チームがサーバーを立ち上げて仮想環境を作成し、様々な状況下で複数の取引シナリオがテストされることになっているものの『現時点で民間企業と提携する計画はない』とされています。韓国銀行の関係者はCBDCの発行・流通テストについて次のように語っています。
ブロックチェーン技術を使用して仮想環境を作成し、中央銀行デジタル通貨が実際の取引に使用できるかどうかをテストします。中央銀行デジタル通貨は仮想環境下で発行・配布され、様々な状況下でいくつかのトランザクションシナリオをテストします。
今のところ韓国銀行はテスト関連で民間企業と提携することを計画しておらず、私たち自身でテストすることを予定しています。
韓国銀行は2020年7月初めに、CBDCプロジェクトの第1段階でレビューを完了し、外部のコンサルティングパートナーと協力してCBDCシステムのアーキテクチャを構築しています。
当初、韓国銀行はCBDCプロジェクトの研究をそれほど急いではいなかったものの、米国・中国・EU加盟国などでCBDCプロジェクトが加速していたため、現在は韓国銀行もCBDCプロジェクトを加速させているとのことです。
韓国銀行は現時点で決済プラットフォームやフィンテック企業との交渉などには取り組んでいないものの、2021年のCBDC発行・流通テストが終了した後にはそれらの詳細が発表される予定だと報じられています。