アメリカ・ユタ州:米大統領選挙初の「ブロックチェーン投票アプリ」活用
アメリカ・ユタ州で実施された米大統領選挙の本選挙でブロックチェーン技術を活用した投票アプリが使用されたことが「FoxNews」の報道で明らかになりました。米大統領選挙の本選挙でブロックチェーン投票アプリが利用されるのは今回が初となります。
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本選挙でブロックチェーン投票アプリ「Voatz」活用
米国大統領選挙を2020年11月3日に控えるアメリカ・ユタ州で、ブロックチェーン技術を活用した初めての大統領選挙投票が行われたことが明らかになりました。この投票ではブロックチェーン技術を活用した投票アプリ「Voatz」が利用されたと報告されています。
「Voatz」はボストンに拠点を置くアプリ開発企業によって開発されたブロックチェーン投票アプリであり、電話番号・顔写真付きの身分証明書・自撮り写真・ブロックチェーン・生体認証技術などを用いて本人確認を行う仕組みを採用しています。
今回の米国大統領選挙では新型コロナウイルスの影響で"郵便投票"が増加すると予想されており、集計作業の遅れや投票用紙を使用した詐欺行為などが懸念されていますが、ブロックチェーン投票アプリが使用されることによって投票所に行くことなくスマートフォンで手軽に投票し、データ改ざんなどの不正行為も防止することができると期待されています。
米国大統領選挙への出馬を表明しているビットコイン財団の会長Brock Pierce(ブロック・ピアース)氏は「FoxNews」の取材に対して『インターネットの問題点は曲・ビデオ・写真などを何でもコピーできることだ』と語っており、『ブロックチェーン投票アプリを使用すればデータが不正にいじられることもなく、そのデータが唯一のものであることを証明することができるため、選挙の統一性を保証して有権者は自信を持って投票できるようになる』と説明しています。
これまでに米国で実施された複数の選挙でも活用されてきた「Voatz」に対しては、安全性などの観点から導入に反対する意見も多数出ていましたが、ユタ州の担当者は『今回の本選挙はこれまでで最も費用対効果の高いイニシアチブの1つだ』と述べており、『革新的な最先端テクノロジーを使用して州や米国をリードできることを誇りに思う』と語っています。