英警察:大麻栽培容疑の捜査で「違法マイニング施設」を発見|採掘機器100台を押収

by BITTIMES

英国のウェスト・ミッドランズ州警察が、大麻(マリファナ)農場の捜査を行なっている際に違法なビットコインマイニング施設を発見して約100台のマイニング機器を押収したことが地元メディア「Birmingham Live」の報道で明らかになりました。このマイニング施設は、仮想通貨マイニングの電力を補うために数千ポンド(数十万円)相当の電力を盗んでいたと報告されています。

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マリファナ栽培の捜査中に「違法マイニング施設」を発見

イングランドのウェスト・ミッドランズ州警察は2021年5月18日に、同州の工業都市であるティプトンにある工業団地で違法なビットコインマイニング施設を発見し、約100台の仮想通貨マイニング機器を押収したと伝えられています。

ウェスト・ミッドランズ州警察は元々、同地域の麻薬密輸ルートに関連していると見られる"大麻(マリファナ)農場"の捜査を行なっていたとのことで、建物に出入りする人などを1日中観察してドローンを用いた熱量調査などを行なった結果「建物に広範囲の換気設備や配線があること」や「建物から大量の熱が発せられていること」などを掴んでいたと報告されています。

室内でマリファナ栽培を行う際には大量のライト・暖房・換気設備などが必要となるため、警察はこれらの調査結果に基づいて『この施設は違法なマリファナ農場である』と判断して家宅捜査を実施したものの、実際に施設内で見つかったのはビットコインマイニングなどに使用される「Antminer S9」というマイニングマシンだったとされています。

その結果「マリファナ栽培」に関連していると見られていた換気設備・配線・放出熱などが「仮想通貨マイニング」に関連したものであることが発覚しました。英国では仮想通貨マイニングは違法とされていないため、この時点では問題はなかったものの、ここで新たな問題点が発覚します。

マイニング施設では「数十万円相当の電力盗難」が発覚

問題となったのは「このマイニング施設で使用されていた電力の供給源」であり、調査を行なった結果、電力供給源から電気を盗むための違法なバイパス回路が組まれ、数千ポンド(数十万円)相当の電力が盗まれていたことが発覚したと報告されています。

ビットコインなどのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)と呼ばれるコンセンサスメカニズムを採用している仮想通貨ではマイニングを行う際に大量の電力が必要となるため、多くのマイナーは"より電気代が安い地域"を探し求めており、一部の違法なマイナーは今回のケースのように"特別な接続機器などを用いて電力を盗む"といった方法でマイニングコストを抑えています。

電力が違法に盗まれていたことが発覚したため、今回発見されたマイニング機器はすでに押収されているものの、警察がマイニング施設を訪れた際には施設に誰もいなかったため犯人は逮捕されていないとのことです。

なお、今後は法律に基づいてマイニング機器を永久に押収することを検討するとともに、施設に関連する所有者への問い合わせなども行われる予定だと報じられています。

ウェストミッドランズ警察のJennifer Griffin(ジェニファー・グリフィン)巡査部長は、今回の事件について次のようにコメントしています。

私が知る限り仮想通貨のマイニング自体は違法ではありませんが、盗電は明らかに犯罪です。私たちは確認された機材を押収しましたが、犯罪収益法に基づいてそれらを永久に差し押さえることも検討しています。家宅捜査時には誰もいなかったため犯人は逮捕されていませんが、所有者に問い合わせを行うことを予定しています。

>>「Birmingham Live」の報道はこちら

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