仮想通貨ビジネスが栄えるヨーロッパ諸国|暗号国家を目指す国々
ヨーロッパ諸国は仮想通貨の普及を目指して規制する法律を導入し始めています。仮想通貨の規制や法律に関しては国によって大きな違いがありますが、その中でも仮想通貨ビジネスを行う企業にとって最も適した国家は一体どこになるのでしょうか?
仮想通貨ビジネスが栄える国
エストニア|インターネットの普及率がトップクラス
多くの企業がすでに事業を営むことを決めた国のひとつがエストニアです。この国を考慮する理由はいくつかあります。
エストニアはインターネット普及率が世界で最も高い国のひとつであり、多くのビットコインATMが設置されています。
最初は2015年にTallinnで開設されました。エストニア政府はエストコインを作成する予定でもあるため、次のステップへの準備が整っているようにも見えます。エストコインは技術的にはトークンのようですが、それは暗号化社会を目指す上での大きな一歩となります。
エストニアのe-レジデンシー担当マネージングディレクターであるKaspar Korjus氏は、mediumのブログで次のように述べてます。
「われわれは信頼できるICOを立ち上げる起業家にとって、e-レジデンスを世界的に最良の選択肢にするために努力している」
e-レジデンスとは、世界中の誰もがデジタルIDカードを申請することができルものであり、このプログラムを利用することで東ヨーロッパの国で企業を設立する際にエストニアのeサービスにアクセスすることができます。
エストニアは安全なイニシャル・コイン・オファリング(ICO)についての話し合いを行う際に最良の選択肢の1つになるという道を歩んでいるため、そのようなサービスを提供できるようにするために、仮想通貨取引のライセンスの要件を導入しています。
良いニュースは、地方のエストニアの規制当局が友好的な態度で喜んで援助してくれるという点です。
もう一つの理由は、仮想通貨が付加価値税(VAT)の対象ではないため、税制の面から見ても有利であるということです。
エストニアではICOに関する特質はないため、ICOの収益が配当金になるまで法人税は適用されません。
またエストニアでは仮想通貨関連のビジネスが奨励されている他の国と比較して、ビジネスを開始するコストははるかに低くなっています。
スイス|暗号国家を目指す理想的な国家
仮想通貨ビジネスに特に適しているもう一つの国はスイスです。
スイス経済大臣は、2018年1月にサンモリッツで開催された仮想通貨のカンファレンスで「アルプス諸国が最初の『暗号国家』になることを目指している」と宣言しています。
スイスにはすでにビジネスフレンドリーな規制上の地位と透明性で有名な「クリプトバレー」があります。新しいブロックチェーン暗号ビジネスを開始する条件が理想的であるため、ICOの需要は今後も続くことになるでしょう。
スイスでは仮想通貨関連の税金が異なるため、ビジネス活動に関する法的助言を求めるよう注意する必要があります。
仮想通貨に関するEU課税法について知っておくべきこと
世界的には、仮想通貨に関する多くの制限または禁止を課している国がいくつか存在しますが、EUの税法はより許容的です。
EUには非暗号化国がたくさんあり、仮想通貨に関する規制はまったくありません。税法を明確にした国々としては、仮想通貨ビジネスに税金を徴収しない国があります。
デンマーク
デンマークでは仮想通貨取引は非公開と見なされるため、それらの利益には課税されず免税の対象となります。
ドイツ
ドイツでは取引によって得られた利益が600ユーロ(約7万6,000円)以下の場合は免税対象となります。
1年以上が経過した後に仮想通貨を売却した場合の利益は、所得税法の規則に従って免税されます。
ベラルーシ
ベラルーシでは仮想通貨、ICO、スマートコントラクトは、同国のAlexander Lukashenko大統領が『デジタル経済の発展に関する法令』に署名した2017年12月に合法化されました。
これによってベラルーシでは仮想通貨取引、キャピタルゲイン、ICO、マイニング(採掘)は、2023年1月1日まで非課税となりました。
スロベニア
スロベニアで2013年に定められた法人所得税法のルールによると、キャピタルゲインは個人投資家には課税されないものの企業に課税されるか、または個人が所得を仮想通貨として受け取っている場合に課税されます。
10年後の将来に私たちが保有するもの
非課税であるかどうかに関わらず仮想通貨には規制が必要です。
スイスにおける仮想通貨は脱税としての評判を持っており、仮想通貨取引所はハッカーの標的でもあります。
これまでの世の中が一部の人だけが仮想通貨に関心を持っていたのであれば、現在その状況は変わりつつあるため、EU加盟国や世界中の国々は仮想通貨に関する異なる規制を定めることになるでしょう。
仮想通貨に関する最新情報に目を向けているかどうかは、今後のビジネスの発展にも大きな影響をもたらす可能性があります。
仮想通貨の普及は私たちの金銭への考え方や取引の方法を完全に変える可能性を秘めています。
IBM、Cisco、Bosch、American Express、Barclays、BNY、Western Union などの大企業は、すでにブロックチェーンのテクノロジーを採用し始めています。
Crypto TrustのCEOであるJim Dowling氏は次のように述べています。
「10年後には30歳未満のすべての人が分散化された信頼関係に基づいたプラットフォームで、仮想通貨との実際の取引を行うでしょう」
BlockShow Ratingでもスイスは高い評価を獲得
BlockShow Ratingが発表したブロックチェーンフレンドリーなヨーロッパ諸国ランキングでも、スイスは高い評価を受けており、ジブラルタルとマルタが次に続いています。
『Blockchain Conference BlockShow Europe 2018』で発表された調査結果では、『ブロックチェーンにフレンドリーな欧州の国トップ10』が発表されています。
発表されたトップ10の国々はこちらをどうぞ