「Segwitロックイン」だがコミュニティ対立は明確に
Segwit ロックインが予定通り 8月9日に達成。直近 2016 ブロックの 95% のシグナル発信したことで確定した。
これにより「 Segwit の導入はビットコインコミュニティにとって決し揺ぐことのない決定された事実」になった。
今月 21日〜 23日には Segwit はアクティベート(実用)され、3ヶ月後の 11月にはハードフォークが行われる予定だ。
これからビットコインは Segwit 導入を本格的に進め、取引所などは Segwit 利用を前提としたサービスの提供が必須になる。
Segwit 導入によりビットコインは長年の問題だったスケーラビリティ問題解決、Lightning Network などの技術導入など多くの問題を解決することが確定している。
しかし「 Segiwt 導入」というビットコインの歴史にとって非常に重要なターニングポイントに来ているにもかかわらず、ビットコインコミュニティ(主に Bitcoin Core )での Segwit 2x に対する反対姿勢は揺るがない。
今回のレポートでは「ビットコイン業界に関わる人がなかなか表に出したがらない Segwitを取り巻く現状」についてお話していきたいと思う。
Segwit 2xとBitcoin Core の対立
今回の Segwit ロックインによって Segwit は導入が確定的になった。
これにより、ビットコインのブロックサイズは 2MBに引き上げられ、Segwit ブロックのデータ量は実質 8MB に拡張される。
ビットコインの長年問題だったスケーラビリティ問題解決と拡張システムの導入が可能になるので、コミュニティとしては喜ぶべきはずなのだが、
ビットコインコミュニティには良くない空気が流れている。
主な原因は「 Bitcoin Core による Segwit 2x 反対」の動きである。
もともと Segiwt 自体は 2015年12月から提案されていた対処策であり、Segwit 自体には Bitcoin Core からも賛同の声が多く上がっていた。
しかし、今回採用された Segwit 2x・NYA(ニューヨーク協定)に関しては Bitcoin Core は一部を除いて今尚反対をしている。
詳細記事
→「ビットコインは今後分裂するのか?歴史と技術から見た全記録」
Bitcoin Core 開発者の Btc Drak 氏は「 NO2x 」という衝撃的な始まりでブログ記事をアップし、彼はその中で
「いかなる企業の集まりであっても、ビットコインのガバナンスを制御して変更を強制できればそれはビットコインの分散型勝ち命題の定義の失敗になる。」という言葉を残した。
つまり、今回の UASF の対応策として実行された Segwit 2x( NYA )自体が問題だという発言だ。
Bitcoinとは「非中央集権」
彼はあくまでビットコインは「合意性」ではなく「提案」を採用していく方が良い。という判断だ。彼は続けて、
「彼らが提案を作成し指示を集め自社の企業とサービスがビットコインの新しいルールを一方的に動かすことを宣言しているため、その他のビットコインエコシステムが付随する必要がある。私はこれをいじめの一種だと考えている。」
と発言した。ここでの「彼ら」とは NYA 参加企業を示唆している。
Btc Drak 氏の発言に代表されるように Bitcoin Core は Segwit 2x について良い印象を抱いていない。
Btc Drak 氏だけでなく、Matt Corallo 氏もSegwi 2x と Bitcoin Cash に用いられている「node Degwit 2x」「node bitcoin Cash 」の2つの通信を強制的に切断する提案を行っている。(ちなみにこのコードは採用されている)
ハードフォーク騒動からしばらく、ビットコインのスケーラビリティ問題に関連した政治抗争は未だ解決には至っていない。