ガス・石油業界で「ブロックチェーン・コンソーシアム」発足|大手企業7社が参加
ExxonMobil(エクソンモービル)やChevron(シェブロン)などの代表的な石油/ガス会社7社が提携して「OOC石油ガスブロックチェーンコンソーシアム」を結成したことが2019年2月26日に公開されたプレスリリースで明らかになりました。この組合は「Blockchain技術」の新たな活用可能性を探り、業界標準を作成していくことなどを目的としています。
こちらから読む:大手石油・ガス会社が注目する「ブロックチェーン技術」とは
Chevron・ExxonMobilなど「大手7社」が集結
今回発表された「OOC石油ガスブロックチェーンコンソーシアム」には、
・Chevron(シェブロン)
・ConocoPhillips(コノコフィリップス)
・ExxonMobil(エクソンモービル)
・Equinor(エクイノール)
・Hess(ヘス)
・Pioneer Natural Resources(パイオニア・ナチュラル・リソーシズ)
・Repsol(レプソル)
などといった石油・ガス業界を代表する大手企業7社が参加しています。
このコンソーシアムは、非営利団体である「Offshore Operators Committee(OOC)」の下に設立された「会員制」の組合となっており、組合の目的としては「ブロックチェーン技術に関する業界標準や枠組みを作成し、技術導入のための基盤を整えること」や「ブロックチェーン技術に関する教育を推進すること」などが挙げられています。
具体的な取り組みとしては、2019年にブロックチェーン技術に関する概念実証(PoC)を行い、ブロックチェーンの利点や適用可能性を探求していくとされています。
OOCの取締役会会長であるRebecca Hofmann(レベッカ・ホフマン)氏は「OOC石油ガスブロックチェーンコンソーシアム」について次のように語っています。
「OOC石油ガスブロックチェーンコンソーシアム」の創設は、石油ガス業界の主要なブロックチェーン規格、フレームワーク、および機能を確立するための重要なステップです。
ブロックチェーン技術はビジネスのやり方を再考するきっかけとなります。このコンソーシアムはテクノロジーの可能性を探り、学習を通じて業界の採用を促進するための取り組みを協力して行なっていくことを表しています。
ブロックチェーンの活用可能性を探り「技術採用」を促進
プレスリリースによると、このコンソーシアムは米国の石油・ガス産業における初めての取り組みであるとされており、主に次のような取り組みを行っていくと説明されています。
・概念実証や実証実験などを通じてブロックチェーン技術の評価・学習を行い、石油・ガス産業における新しいブロックチェーン活用法を探り、業界を先導する。
・迅速な取引、紛争の軽減、安全性の向上、コスト削減などといった「ブロックチェーンの利点」と「業界への応用」を探る。
・データ、プロセス、セキュリティ、コンプライアンスの業界標準化を通じて、ブロックチェーンの採用を促進する。
・ガバナンス構造、スマートコントラクトパラメータ、合意プロトコル、暗号化要件など、主要なブロックチェーンコンポーネントに関する業界の調整を通じて標準設定を推進する。
ブロックチェーン技術はエネルギー産業でも幅広く活用されており、特に再生可能エネルギーの分野では仮想通貨の発行なども含めた幅広いプロジェクトが立ち上げられています。今後は現代社会において重要な役割を担っている「石油・ガス」の分野でブロックチェーン技術がどのように活用されていくのかにも注目です。
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