Apple共同創設者:暗号資産の詐欺動画問題で「YouTube・Google」に対し訴訟

by BITTIMES

Apple(アップル)の共同創設者として知られるSteve Wozniak(スティーブ・ウォズニアック)氏と17人の詐欺被害者が、暗号資産(仮想通貨)関連のギブアウェイ詐欺がYouTube上で横行していることについて「YouTube」と「Google」に対し訴訟を起こしたことが明らかになりました。

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Steve Wozniak氏「YouTube・Google」に訴訟

YouTube(ユーチューブ)には以前から『暗号資産を送金すれば、その倍額の暗号資産を返金する』などと主張して資産を騙し取ろうとする「ギブアウェイ詐欺」の動画が多数投稿されていたため、これまでにも多数の企業や著名人などから『YouTube上のギブアウェイ詐欺に注意するように』との注意喚起が行われていました。

それらの詐欺動画では、Ripple(リップル)社のCEOであるBrad Garlinghouse(ブラッド・ガーリングハウス)氏や、Cardano(カルダノ)創設者であるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏などといった著名人の画像や動画が使用されていたため、ガーリングハウス氏やホスキンソン氏も注意喚起を行なっていましたが、法律事務所である「Cotchett Pitre & McCarthy」の報告によると、YouTube上にはApple(アップル)の共同創設者として知られるSteve Wozniak(スティーブ・ウォズニアック)氏の画像・動画を悪用した詐欺動画も投稿されていたと報告されています。

「Cotchett Pitre & McCarthy」が2020年7月22日に報告した内容によると、Steve Wozniak(スティーブ・ウォズニアック)氏はYouTube上で行われていた"ビットコインのギブアウェイ詐欺"に関する件で22日に「YouTube」と「Google」に対して訴訟を起こしたとのことで、この訴訟には詐欺の犠牲となった様々な国にする17名の個人が参加しているとのことです。

訴訟の原因となっているギブアウェイ詐欺もこれまでに報告されていたものと同様の手法を用いたものであり、『"暗号資産を送金すれば2倍の暗号資産を返金する"と主張していたにも関わらず、暗号資産を送金しても何も返金されなかった』と報告されています。

詐欺行為を許可して利益を得る「YouTube」を問題視

今回の訴訟では『YouTubeとGoogleは"詐欺動画を削除して欲しい"という繰り返しの要求を無視しており、ユーザーを保護できていないだけでなく、ターゲットを絞った広告を表示することによって詐欺行為を故意に宣伝し、そこから利益を得た』と指摘されています。

また、投稿された詐欺動画にはウォズニアック氏の画像・動画も使用されていたため『スティーブ・ウォズニアック氏の評判が詐欺行為によって傷つけられている』とも説明されています。

ウォズニアック氏らを代表する弁護士の1人であるJoe Cotchett氏は、先日Twitter(ツイッター)上で大規模なギブアウェイ詐欺が行われた際のことを取り上げ『Twitterは130人もの著名人を標的とした大規模なハッキングが発生した際に、わずか1日で迅速にビットコイン詐欺への対応をとったが、YouTubeは詐欺行為を数ヶ月間許可しただけでなく、ターゲット広告を販売して利益を得ている』と指摘しています。

もう1人の弁護士であるBrian Danitz氏によると、YouTube上のビットコインギブアウェイ詐欺は現在も世界中で続けられており、今回の詐欺被害者も「アメリカイギリスカナダ日本マレーシア中国、ヨーロッパ全体」など世界中から集まっていると報告されています。

YouTubeへの訴訟は「Ripple社」からも

仮想通貨関連詐欺に関するYouTubeへの訴訟は今回が初めてのことではなく、Ripple社も今年4月に「YouTubeが"XRPの無料配布"を謳う詐欺行為を止めなかったことに対して訴訟を起こした」と発表しています。

しかしながらこの訴訟に関しては、YouTube側の弁護士が2020年7月21日の声明で『YouTubeは第三者が提供するコンテンツ(詐欺を含む)について責任は負わない』と主張したとも報告されています。

ただし「ウォズニアック氏らによる訴訟は、連邦裁判所に提起されたRipple社の訴訟とは異なる国営裁判所の裁判官によって審理される」とも報じられているため、今回の件に関してはYouTubeからの対応が見られる可能性もあると考えられます。

いずれにしろこのような「仮想通貨関連の詐欺行為」は今後も世界中で続けられる可能性が高いため、仮想通貨を保有している方は今後も十分注意するようにしましょう。

>>「Cotchett Pitre & McCarthy」の報告はこちら

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