ドイツ私立大学:ブロックチェーンを活用して卒業証書を管理 ー ConsenSysが協力
ブロックチェーン(Blockchain)の技術を用いて卒業証書を管理しようとする試みがドイツで開始されています。フランクフルトにある非営利の私立大学である「Frankfurt School of Finance & Management(FS)」は、イーサリアム(Ethereum/ETH)の共同設立者としても知られるJoseph Lubin(ジョセフ・ルービン)氏が率いる企業「ConsenSys(コンセンシス)」と提携を結び、卒業生の学位証明書を分散化して合理的に管理することに挑戦しています。
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ドイツ・フランクフルトにある私立の非営利ビジネススクール「Frankfurt School of Finance & Management(FS)」は、ブロックチェーン技術を活用して卒業証書を管理するためのテストを行なっています。
このテストにはブロックチェーン企業である「ConsenSys(コンセンシス)」が協力しており、今回の実験に伴いFSとコンセンシスは提携を結んだことを発表しています。
FSの「ブロックチェーン技術コース」を卒業した生徒の卒業証明書は、ブロックチェーン常に記録されることとなります。この証明書のコピーは暗号化された状態で保存されており、ネットワークのノード所有者がその他のネットワーク参加者に対して情報を公開するかどうかの決定を下すことができるようになっています。
FSブロックチェーンセンターのPhillip Sandner(フィリップ・サンドナー)教授は、次のように説明しています。
ブロックチェーンの技術を使えば、履歴書やIDなどの個人情報を写真帳のように保管することができます。私たちのプロジェクトはそれがユーザーにとって「どれほど簡単で快適なものであるのか」を示しています。
FSブロックチェーンセンターの研究員であるVeronika Kütt(ヴェロニカ・クット)氏は、このような最先端の取り組みに早い時期から参加できることは素晴らしいことだと述べています。
私たちの最先端の取り組みを通じて、生徒たちは早い段階からこの新しい技術に携わることができます。これは90年代半ばの最初の頃に公開されたインターネットサイトのプログラミングのようなものです。
ブロックチェーン技術はすでにその他の大学でも研究や授業などが進められており、「デジタル化された学位証明書」の導入も行われています。
イタリアのカリアリ大学(University of Cagliari)でも分散型管理の利点を活用した独自の学位証明書を発行しており、今年度の卒業生に対して初めて授与される予定となっています。