
東カリブ中央銀行:ブロックチェーン活用した「独自のデジタル通貨(CBDC)」発行へ
東カリブ中央銀行(ECCB)は現地時間の2019年3月6日に、ブロックチェーン技術を活用した「中央銀行デジタル通貨(Central Bank Digital Currency/CBDC)」を導入すると発表しました。「DXCD」と呼ばれているこの通貨は、2021年の実用化に向けて開発と実証実験を進めるとされており、正式に発行されることになれば「世界初の事例」だと報じられています。
こちらから読む:東カリブで開発が進む「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」とは?
ブロックチェーン活用した「東カリブドル」
東カリブ中央銀行(ECCB)は現地時間の3月6日、ブロックチェーン技術を活用した中央銀行デジタル通貨(CBDC)を導入する計画を発表しました。CBDCの発行が実現すれば"世界初の事例"となります。
2021年の実用化に向けて、3月より開発を開始、実証実験を進めるのとのことです。中央銀行が発行する「CBDC」についてはEUや日本銀行など各国でも検討をされていますが、実現化はされてはいません。
同行で発行予定のCBDCは「DXCD」と呼ばれており、東カリブ諸国機構(ECCU)の9か国及び地域で利用される「ブロックチェーン技術を用いた東カリブドル」とも言えるものになる予定です。
フィンテック企業「Bitt Inc.」と提携
東カリブ中央銀行は2019年2月21日に、アメリカの大手企業であるOverstock社の子会社であり、バルバドスのフィンテック企業である「Bitt Inc.」と連携してCBDCの発行に関する合意を結びました。
同行は、カリブ海東部の9つの国と地域からなる東カリブ諸国機構における中央銀行です。
また、Overstock社は小売総合サイトであり、2014年に大手企業で初めてビットコイン決済を採用した企業でもあります。 同社はその後も、ブロックチェーン技術への投資を精力的に行っていました。
東カリブ中央銀行が発行する「DXCD」は、東カリブ諸国機構が認める金融機関および銀行以外の金融機関が使用する予定です。これによって、買い物や個人間での取引を、スマートデバイスを利用して決済を行うことが可能となります。
また「ECCB地域内であれば手数料なしで数秒以内に決済を完了できるようにすることを目指している」とも報告されています。
ECCBは3月より第一段階のスタートとして、そこから1年間開発及び検証を行う予定です。順調に進めば早くて2020年から実用化されることが見込まれます。
「CBDC」の発行に取り組む各国の中央銀行
スイスのバーゼルにある国際決済銀行(BIS)の調査によると「70%以上の中央銀行がCBDCについての研究を進めている」との結果が出ています。
この調査では、約25%の中央銀行が「いずれCBDCを発行できるようにする」と回答しています。
日本の中央銀行である日本銀行でも、雨宮副総裁が「有望な技術ではあるが現段階では日本銀行でのCBDCの発行の計画は未定」と発表しています。
今回の東カリブ銀行の動向によっては、今後各国の銀行が発行を検討している「CBDC」に影響を及ぼすことも十分あり得るでしょう。

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