チャールズ・ホスキンソン「ウォールストリートは仮想通貨市場に数十兆ドルを投入する」
CARDANO(カルダノ)の創設者でありEthereum(イーサリアム)の共同創設者でもあるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏は「ウォールストリートは仮想通貨市場に数十兆ドル(数千兆円)を投入する」と主張し"仮想通貨の未来はとても明るい"と語っています。
Charles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏のコメント
Warren Buffet(ウォーレン・バフェット)氏のような人々は、仮想通貨業界全体を「ラットポイズン(ネズミ用毒餌剤)」と呼んでおり、イングランド銀行のMark Carney氏(マーク・カーニー)氏のような組織のトップに君臨する人物は、"仮想通貨市場が崩壊する"と語っていますが、イーサリアム(ETH)やカルダノエイダコイン(ADA)の開発に携わった天才数学者であるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンンソン)氏はこれとは逆の立場を取っています。
ホスキンソン氏は、主流メディアの"行き過ぎた偏向報道"を指摘し、彼が抱える約92,000人のフォロワーに向けて、「現在の規制上の問題が解決されたときには、ウォールストリートの数十兆ドルもの資本が投入されるだろう」と予測しています。
What's often missed by the cryptocurrency is going to die broken record media is that after the next wave of regulation, wall street is showing up to the party with all their locked up capital. That's tens of trillions of dollars entering the space eventually. Future is bright
— Charles Hoskinson (@IOHK_Charles) 2018年6月21日
仮想通貨に対する"行き過ぎた偏向報道"は終焉を迎え、この規制の波が過ぎ去った後には、ウォールストリートの行き場のない数十兆ものドルが仮想通貨市場に投入されるでしょう。未来はとても明るいです。
各市場の現在の市場規模
現在の市場規模は次のようになっています。これらと比較するとウォールストリートが投入するという『数十兆ドル(数千兆円)』が仮想通貨の時価総額を飛躍的に上昇させ、米ドルの時価総額をも上回り、米国株式や世界の株式・法定通貨と同レベルの規模にまで押し上げることを意味することがわかります。
市場 | 時価総額(概算) |
デリバティブ | 13京円 |
法定通貨(世界) | 9000兆円 |
株式(世界) | 8000兆円 |
米国株式 | 4000兆円 |
米ドル | 1800兆円 |
金(ゴールド) | 850兆円 |
仮想通貨 | 30兆円 |
仮想通貨市場に続々と参入する大手金融会社
実際に世界のトップに君臨する大手金融機関は、仮想通貨の世界にすでに参入してきています。
ゴールドマン・サックス
アメリカの大手金融グループであるゴールドマンサックス(GS)は、今年の5月にビットコイン(BTC)の取引を開始することを取締役会で決定しました。
ゴールドマン・サックスのLloyd Blankfein(ロイド・ブランクファイン)CEOは19日、仮想通貨に対して好意的な姿勢を表明しており、「現在の法定通貨である不換紙幣が金や銀に取って代わったのと同じようにビットコイン(BTC)のようなデジタル通貨の採用が進むだろう」と説明しています。
また、ゴールドマン・サックスのCOOであるデビット・ソロモン氏は20日、仮想通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引を検討していると語っています。
ビットコインの先物取引を開始すべく準備を進めていほか、他の業務に関しても社内で話しています。ですが、私たちはかなり慎重に進めるつもりなので、顧客の声に耳を傾けたり、すでに先物取引をしている顧客の手助けをしたりしています。
この他にもゴールドマン・サックスの関係者たちは以前から仮想通貨やブロックチェーンを支持する立場を取っており、ゴールドマン・サックスの元社長であるGary Cohn(ゲイリー・コーン)氏は、「将来的には何かしらの仮想通貨が国際的に普及し、その仮想通貨はビットコイン(BTC)よりも"理解しやすいもの"になるだろう」との考えを語っています。
JPモルガン・チェース
米国の大手銀行グループであるJPモルガン・チェースは暗号資産戦略部門を創設し、29歳のOliver Harris(オリバー・ハリス)氏をトップに任命しました。
JPモルガンの共同社長であるDaniel Pinto(ダニエル・ピント)氏も、仮想通貨に対して前向きな姿勢を示しており、「金融システムのトークン化は現実であり、多くの中央銀行で研究されている」と述べています。しかし彼は、その反面「仮想通貨の採用は現在の形では不可能である」とも語っています。
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インターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社であるインターコンチネンタル・エクスチェンジ社(ICE)は、大規模投資家向けに、ビットコイン(BTC)取引を提供するプラットフォームの立ち上げに取り組んでいることが明らかになっています。
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大和証券グループ
大和証券グループ本社の中田誠司社長も以前に、「仮想通貨を決済インフラなどとして育てるビジネス機会があれば参入することも十分あり得る」と語っており、「法整備などの環境が整えば有用性の高いプラットフォームになる可能性は高いと考えている」とも語っています。
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仮想通貨市場の本質
また投資会社である『Susquehanna International Group』を経営している『ウォールストリートの"Crypto King"』とも呼ばれるBart Smith(バーと・スミス)氏は最近、仮想通貨とブロックチェーンをベースにしたテクノロジーへの機関投資の関心に焦点を当てたCNBCとのインタビューで次のように語っています。
規制当局の明確化は、機関が不確実性に投資したくないために、何よりも多くの機関が入ることを可能にします。だから我々はできるだけ慎重なアプローチを取っているだけです。
この他にもCoinbase(コインベース)のCEOであるBrian Armstrong(ブライアン・アームストロング)氏も、仮想通貨市場の本質について次のようにコメントしています。
誇大宣伝があると人々は不合理に奇抜です。絶望があるとき人々は非合理的に悲観的です。いずれも真実ではなく、現実は常に真ん中のどこかにあり、価格よりも実際の使用量(1日あたりの取引量)に相関しています。
仮想通貨規制と技術者の育成
ここ最近で仮想通貨に関する規制は確実に強化されていますが、だからといって仮想通貨市場が"終了する"ということはあり得ないでしょう。
むしろ規制が整っているのとともに、世界中の大学や研究機関が仮想通貨やブロックチェーンの技術開発の研究に力を入れています。これらの研究開発にはイーサリアム財団やリップル(Ripple)社なども協力しており、かなり高額な資金援助も行われています。
このようなことを踏まえると、仮想通貨が今後終焉を迎えるということはほぼあり得ないと言えるでしょう。多くの誤解が生まれやすい世界でもある仮想通貨市場は、既存の開発者たちの支援とともに確実に成熟へと向かっています。
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