ブロックチェーン技術を「学ぶべき理由」インターネット社会は分散型の時代へ
ブロックチェーン技術の認知度が近年急速に高まっている現代社会において「Blockchain」の専門家やエンジニアは世界中の企業や政府機関で求められています。今後もさらに需要が高まっていくと予想されるこの"最先端テクノロジー"を多くの人々が2019年に学ぶべき理由を紹介します。
「Web3.0」と「分散型アプリケーション(DApps)」
ここがポイント!
・インターネットはブロックチェーンで「Web3.0」へ
・アプリケーションは「分散型」の時代に
1990年代に大きな成長を遂げた「インターネット」は今や世の中で一般的に利用されるツールとなっており、多くの人々にとって必須の存在となっていますが、時代の流れの中で新たに誕生した「ブロックチェーン技術」は2019年現在世界中で特に注目を集めており、さらなる研究開発が求められる重要なテクノロジーの1つとなってきています。
「Web2.0」とも呼ばれる現在のインターネットは、これから「Web3.0」へと移行していくとも言われています。またインターネットの成長の伴い、非常に多くの種類が開発されてきた「アプリ」は、Web3.0へと移行するにつれて「分散型アプリケーション(DApps)」へと進化していくとも言われており、現時点でも非常に多くのDAppsが開発されてきています。
Google(グーグル)やApple(アップル)などの大手企業を中心として世界中に拡大したインターネットは現在、"ブロックチェーン技術"に基づいた「分散型」の時代へと移行しつつあります。
「大手企業・政府機関」で導入が進む
ここがポイント!
・世界中の大手企業・政府機関で活用されるブロックチェーン技術
・ブロックチェーンは「様々な業務プロセスを改善できる」
ブロックチェーン技術は、仮想通貨ビットコイン(Bitcoin/BTC)の普及によって多くの人々に知られるようになったものの、現在はその他の分野でも応用できることで注目されており、世界中の様々な分野に携わる大手企業や政府機関などで応用する動きが始まっています。
具体的にどのような形で応用されているのかのイメージが掴めないという方も多いかと思われますが、基本的にブロックチェーン技術は「あらゆるデジタル化された情報をより安全に記録・管理することができる技術」です。
さらにスマートコントラクトと呼ばれる技術を活用することによって、それらのデータの記録や取引を自動化することなどもできるため、世界中で行われている様々な業務プロセスを大幅に改善できると期待されています。
増加するプロジェクト・不足するエンジニア
ここがポイント!
・ブロックチェーン、ITエンジニアの不足人数は「年々増加傾向」
・急速な発展でさらなる増加の可能性
新しい情報管理方法として「ブロックチェーン技術」は徐々に主流になってきていますが、その一方では「ブロックチェーンを扱える技術者が不足している」という問題が発生しています。
ブロックチェーン技術を導入したり活用方法を探るためには、まず初めにブロックチェーン技術を支える「暗号化技術」や「スマートコントラクト」などについて理解する必要があるため、これらの分野に精通したエンジニアを有していない企業などは、常に"ブロックチェーンの専門家"を探し求めています。
経済産業省が公開している「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」では、
2015年:供給人数918,921人/不足人数170,700人
2016年:供給人数921,082人/不足人数194,600人
2017年:供給人数922,491人/不足人数218,976人
2019年:供給人数923,237人/不足人数268,655人
2020年:供給人数923,002人/不足人数293,499人
2025年:供給人数902,789人/不足人数429,611人
2030年:供給人数856,845人/不足人数586,598人
とされており、ブロックチェーンのエンジニアが不足しているだけでなく、そもそも「ITエンジニア」自体が不足しているということが報告されています。このような現状の中でも「ブロックチェーン技術」は世界的に発展を続けているため、今後もさらに多くの技術者が求められることは"ほぼ間違いない"と考えられます。
世界中でブロックチェーン技術者の「求人・給料」が急増
ここがポイント!
・米ブロックチェーンエンジニアの平均年収は「2,000万円」
・求人件数は1年間で「300%〜400%」も増加
技術者が不足していることによって「ブロックチェーン技術者」への給料は近年大幅に増加してきています。これは世界共通で言えることであり、米国で求人関連事業を行う「Hired」は昨年10月にブロックチェーン関連エンジニアの平均年収が約15万~17万5千ドル(1,700~2000万円)にまで上昇していることを報告しています。
一般的なソフトウェアエンジニアの平均年収は、約13万5千ドル(1,500万円)であるとされており、ブロックチェーンエンジニアの年収は人工知能(AI)を扱う専門家の人々と同レベルの金額に値すると報告されています。
ブロックチェーンエンジニアの求人件数も大幅に上昇していることが報告されており、リクルートサイト「Glassdoor(グラスドア)」の報告では2017年と比較して約300%の上昇、「Hired」の報告では約400%の上昇が見られていることが報告されています。
現時点でもブロックチェーン技術が発展途上にあることや、技術導入が進み始めたばかりであることを踏まえて考えると、これらの数値は今後もさらに高まっていくと予想されます。人工知能の普及などによって、これから人々の職業がなくなっていくとも言われている現代において「ブロックチェーン技術」の知識を身につけることは最良の選択の一つであると言えるでしょう。
ブロックチェーン技術の「学習方法」は?
ここがポイント!
・ブロックチェーン企業が支援する「大学・研究機関」
・無料で勉強できる「ブロックチェーン学習アプリ」
・短期間で学べる「オンライン教育」
ブロックチェーン関連エンジニアが不足していることはすでに業界でも重要な課題の一つとして認識されているため、最近ではブロックチェーンエンジニアの育成のために様々なプロジェクトが立ち上げられています。
イーサリアム(Ethereum/ETH)、リップル(Ripple)、ネム(NEM/XEM)などは主要な大学のブロックチェーン研究を促進するための様々な支援活動を行なっており、これまでにも数多くのプロジェクトが報告されています。
東京理科大学インベスト・マネジメントは昨年10月、一般向けにブロックチェーンをテーマとしたオープンカレッジを実施することを発表しています。このような有名大学を通じた学習方法以外にも「オンライン教育」や「ゲーム」を通じて基本的な技術を学ぶことができるサービスも提供されているため、2019年はこれらを通じて「ブロックチェーン技術」の勉強を始めて見てはいかがでしょうか?
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